住まいの塗装工事は1ヶ月に及びました。終えてみるとあっという間と思えました。ですが始まる前の期間中は早く終わってほしいというのが、正直な気持ちでした。窓を開けられない、ベランダに洗濯物を干せない、換気ができない、部屋の中に耐え難いシンナー臭は漂い、時にはマスク着用も必要だったり、塗装工事の経験を実際にするまで、決して味わったことがなかった室内での不具合や不快を継続的に味わうことになったからです。けれども、不満に思うことはけしてありませんでした。そうして塗装工事から感じる不快に勝る前向にさせる気持ちが常にあったからでした。塗装工事では、足場の組み立てから終了まで、複数の違った業者さんによる違った作業で成り立っている様子でしたが、どれもプロの職人さんだからこそできる、危険な中でも細かくて高度にしか見えない手作業の数々を見て取ることができました。そして工事中も、普段どおり建物内に住まいながら、塗料のキツイ匂いでいい気分ではいられなかったのは事実です。けれども、工事に携わっている職人さんは、もっとそんな匂いを浴びており、それでも作業していらっしゃる、そんな気付も得て行ったのでした。更には徐々に、塗装工事の作業員の皆さんへの尊敬や感謝の念が湧いても行きました。時には日差しの強い中、時には小雨降る中でも必死に危険や強いシンナー臭の中でも、淡々と塗装作業を、納期に間に合うように続けていってくださったのです。今振り返えれば感謝しかありません。塗装後の外壁はまるで新築の真新しさが漂って見えました立てた。きっと住民もそうですが建物自体も大喜び、作業員の皆様に感謝しているでしょう。